ひつじ図書協会

SF多め、ジョジョ多め、「天冥の標」マシマシの読書ブログ

1990年の「SFハンドブック」を読む

今週のお題「SFといえば」

 

 こんにちは、この夏は山に籠るsheep2015です。今回は、一昔前のSF紹介本「SFハンドブック」を紹介します。

 

 

「SFハンドブック」とは?

 1990年に早川書房編集部から出た、SFのガイドブック的な本です。年代別のSFの歴史や、翻訳者やSF愛好家がSFについての想いを綴る「マイ・ベストSF」、そして編集部イチオシの作品の紹介やSFの用語解説など、内容は多岐に渡ります。

 

SFかじった人ホイホイ

 まず注目してほしいのは執筆陣の豪華さ。浅倉久志伊藤典夫*1山岸真*2のような海外SFの名翻訳者はもちろん、大森望牧眞司のような名の知れたSF評論家が目次に名前を連ねます。

 

 紹介される作品も、有名タイトルがずらり。

  • 夏への扉
  • 幼年期の終わり
  • 「銀河帝国興亡史」シリーズ
  • アルジャーノンに花束を
  • 火星年代記
  • 「デューン」シリーズ
  • 虎よ、虎よ!
  • リングワールド
  • アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
  • ソラリスの陽のもとに

 

 「オールタイム・ベスト」として挙げられているこれら10作品を見ただけでも、SFを少しでも知っている方なら「あ、聞いたことあるタイトル!」となるのではないでしょうか。

 

 個人的には一番刺さったのが、「山の上の交響楽」などで知られる中井紀夫「アルジャーノンに花束を」の紹介文です。予備校で見つけたある落書きの思い出を発端に話を展開し、最後は「この本がもたらしてくれる感動にくらべたら、学校の成績が落ちることぐらい屁でもない。」と〆る名文。こういう紹介文が書けるようになりたいもんです。

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 …というように、SFをかじった人なら一度は名前を聞いたことがある翻訳者/評論家/作家が、有名作品を解説してくれる、そんな幸せなハンドブックこそ「SFハンドブック」なのです。

 

1990年代のSF観

 「SFハンドブック」には「マイ・ベストSF」というコーナーがあります。各々がSFとの出会いのようなものを語りつつ好きなSF作品を挙げるコーナーなのですが、ここに当時のSF観のようなものが良く表れていて面白いのです。

 

 ある人は、「サイボーグ009」「ワンダー3」のようなアニメがSFへの入り口だったといい、ある人は大学生の時に参加したSF大会の思い出を語り、ある人は進駐軍(時代を感じる)でもらったSF小説が印象的だったと振り返り…と結構しっちゃかめっちゃかですが、中でも印象的な二人の文章を紹介したいと思います。

 

 一つ目は、「ポーの一族」「11人いる!」などの作品で有名な漫画家の萩尾望都の文章。

 10代の頃、私は来るべき日本の未来が本当にキライだった。実利のみで哲学や精神面が希薄で。(中略)だから、その頃読んだアジモフはじめ、アーサー・C・クラーク、ハインラインなどは未来に対して、新たな価値観を示してくれ、新たな発想を促してくれた。決められたもの、いま在るものだけが、絶対ではないということ。それは、私にとっては希望の星になった。

 

 もう一つは、全100巻以上に渡る長編大河小説の「グイン・サーガ」の作者栗本薫の文章。

 それに何よりもあの「昔」のSFはいかにも初々しかった。書く人も読む人も「SF」が低く見られていると憤り、SFのために、SFに市民権を得させたく、SFに少しでも水準の高い名作をつけ加えたく、純粋にSFが好きだからSFをかつぎSFを書き、読んでいた。

 「11人いる!」にも「グイン・サーガ」にも確かにSF的な側面はありますが、個人的にはあまり萩尾望都や栗本薫といっても「SF」というイメージは無く、だからこそこうやってSFについて熱く語ってくださっている文章を読むのは新鮮で、とても良かったです。

 

ちょっと注意

 紹介されている作品は海外SFばかりで、日本SFはありません。また、当然ですが時代が古いのでグレッグ・イーガンや劉慈欣のような昨今のビッグネームの作品は紹介されていません。とはいえ、逆に考えれば海外の古典SFを知るには最適の書と言えるかもしれません。

 

 現に、こちら↓の企画で選んだ本はほとんどが「SFハンドブック」で名前を知った作品だったりします。

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※ここからは個人の感想です

 実は、私が「SFハンドブック」を読んで一番心に響いたのは、先ほども引用した栗本薫の『書く人も読む人も「SF」が低く見られていると憤り』という部分でして…。

 

 こうした、SFというジャンルが持つ一種の「劣等感」は現在にも通じているところがある気がします。なぜなら、いくら「三体」や「プロジェクト・ヘイル・メアリー」がヒットしたからといっても、ミステリーや時代小説に比べるとSFはまだジャンルとしての力が弱いからです。

 

 あくまで個人的なイメージなのですが、「普段どんな本読んでいるの?」と聞かれた時、たとえば「ミステリー読んでる」と答えれば、「ああ、宮部みゆきとかいいよね~」と会話が続くのに、「SF読んでる」と答えると「へーそうなんだ~(微苦笑)」で会話が終わる気がします。

 

 今や「SFハンドブック」が出版されてから30年の時が経ち、日本SFでも数多くの名作が生まれ、また海外作品でも「三体」を皮切りに中華SFにも注目が集まっています。そして「SFハンドブック」自体もアップデートされつづけ、「新・SFハンドブック」や「海外SFハンドブック」などが出版されています。

 

 こうしてSFが広まり、進化していく中で、いつの日かSFが「低く見られ」ることがなくなり、「SF読んでます」と言った時に

「ああ、小川一水とかいいよね~!天冥の標、マジで最高だった!」

…みたいな会話ができる日が来るのを楽しみに、本ブログではこれからもSFを紹介し続けていく所存です。

 

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*1:海外SFの古典を開くと、高確率で遭遇する翻訳者の二大巨頭

*2:グレッグ・イーガンの翻訳を一手に引き受けているイメージがある

海外SFとの遭遇

 こんにちは、久々の対面試験の到来に戦々恐々としているsheep2015です。今回は「sheep2015と海外SFとの遭遇」についてです。

 

 sheep2015が2022年の4月までに読んだ著名な海外SFについて、読んだ順に「どのようにその作品と出会ったのか」を語ります。最近の若者と往年の名作との出会いの一例をお伝えできれば幸い。

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4月は「聞き覚えがあるSF」を読む月間

 こんにちは、対面授業が復活したはいいけど、長すぎる通学時間を持て余しているsheep2015です。

 

 というわけで、2022年4月から「聞き覚えがあるSF」を読む月間を開催しています。ルールは簡単。①一週間に一度、古本屋に行ってタイトルに見覚えのあるSFを買い漁る ②通学中に読む。それだけです。

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スローターハウス5

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戦争中、あなたたちは赤んぼうだったじゃないの‒二階にいるあの子らとおんなじような!

問1.Maryはどのような意味をこめて下線部のように言ったのか、50字以内で答えなさい。

 

 高二の時、英語の授業でこんな問題が出てきた。もちろんこれは、「あなたたちは戦争中はまだ生まれたばかりの赤ん坊だった」という意味ではない。たぶん、先生はそう間違えるヤツがいると思っていたのだろうが。

 

 問題文の状況を整理する。主人公は自分の戦争体験を本にするために、かつての戦友オヘアの家庭を訪れる。だが、オヘアの妻のメアリはなぜか主人公に対してよそよそしい。オヘアと昔語りを始める主人公だが、思い出されるのは本のネタにもならないくだらない思い出ばかり。

 

 そしてついにメアリがキレる。で、オヘアと主人公に向かって下線部のようなセリフを吐いたのだ。彼女はこう続ける。

 

わたしにはわかるわ。二人が赤んぼうじゃなくて、まるで一人前の男だったみたいに書くのよ。映画化されたとき、あなたたちの役を、フランク・シナトラやジョン・ウェインやそんな男臭い、戦争好きな、海千山千のじいさんにやってもらえるように。

 

 つまり、メアリは不必要に戦争を美化するような作品こそが戦争を助長すると思い、主人公を非難したのだ。そして「あなたたちは英雄なんかじゃなくて、ただの愚かな青二才だった」という意味を込めて下線部のセリフを言ったのである。

 

 つい先日、この問題の出典が「スローターハウス5」だと知った。

 

作品説明

 「スローターハウス5」はカート・ヴォネガット・ジュニアの自伝的SF小説。第二次世界大戦中にドイツで捕虜になり、ドイツの本土空襲で最大規模の被害を出した「ドレスデン爆撃」を経験した作者自身の戦争体験が元になっている。

 

 主人公のビリー・ピルグリムは「けいれん的時間旅行者」。彼の意識は、時間軸を無視して全く無規則に人生の様々な場面を行ったり来たりする。捕虜収容所にいたかと思えば、次の瞬間には戦争から帰ってから体験した飛行機事故の現場におり、また次の瞬間にはトラルファマドール星の動物園で見世物にされている。

 

 トラルファマドール星ってなんだよ、という話は置いといて、ここまでの説明でもただの戦争小説ではないことは明らかだが、本作のなによりの特徴は戦争の悲惨さを「なげやりに」描いてることだ。

 

なげやりな戦争体験

 「なげやり」な態度は、何度も出てくる「そういうものだ。」という言い方によく現れている。

 

 悲惨な出来事が起こったあと、作者は決まって「そういうものだ」と言う。戦友が死んだ。そういうものだ。妻が死んだ。そういうものだ。世界では一日に何十万人もの人が亡くなっている。そういうものだ。

 

 もはや戦争の悲惨さを嘆くこともなく、全てを「そういうものだ」という一言で片づけてしまう。こんな冷めた態度は作者の他作品でも共通している。

 

 出世作となった「猫のゆりかご」では、バカバカしいくらいあっさりと世界が滅ぶ。また「タイタンの妖女」では、トラルファマドール星人のある一言の「メッセージ」を伝えるためだけに、人類の歴史が引っかき回されてきたことが終盤で明かされる。

 

 あまりに悲惨な体験をすると、人は全てを受け入れて「そういうものだ」とあきらめてしまうようになるのかもしれない。

 

おさらい銀河英雄伝説 後編

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 この記事では「銀河英雄伝説、昔読んだけどあまりストーリーとか覚えてない…」という人向けに、小説版の銀英伝のストーリーを淡々とまとめています。ネタバレありです。前編はこちらから。

 

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皇帝暗殺未遂

 病身のキュンメル男爵が皇帝暗殺未遂事件を起こし、トリューニヒトの密告や残された証拠品から地球教の関与が明らかになる。帝国は地球へ討伐軍を派遣するが、ユリアン一行はそれに先んじて地球教本部への潜入を開始していた。

 

 同盟首都ハイネセンではヤン・ウェンリーが帝国軍に監視されながらも平穏な新婚生活を送っていた。一方ヤンに艦隊を託されたメルカッツは、帝国と同盟との講和条約「バーラトの和約」に基づき廃棄されようとしていた戦艦を奪うことに成功する。

 

 これをきっかけにヤンが反乱を企んでいるという噂が広まり、同盟駐在高等弁務官のレンネンカンプはヤンへの疑惑を新たにする。同盟元帥ジョアン・レベロはレンネンカンプからヤンの身柄を要求され、ヤンの身柄を拘束した。

 

地球教本部壊滅

 地球教本部では、麻薬を摂取させられたユリアン一行が禁断症状に苦しんでいた。何とか症状を克服したところに、帝国軍が乱入する。

 

 ユリアンたちは帝国軍を手引きして地球教本部壊滅に貢献するが、教団の幹部たちは信徒を犠牲に姿をくらます。そして騒動の最中にユリアンは地球教の機密情報が記された光ディスクを入手するのだった。

 

 一方ハイネセンでは、ヤンの危機にフレデリカをはじめかつての部下たちが動いた。シェーンコップ率いる"薔薇の騎士"ローゼンリッター連隊がジョアン・レベロを誘拐し、交換にレンネンカンプを拘束してヤンの身柄を解放する。

 

 レンネンカンプの命を盾にハイネセンを離れたヤンはついに同盟と袂を分かった。時を同じくして、ヤンの軍功の出発点となったエル・ファシルが分離独立を宣言するのだった(⑥飛翔篇 完)

 

第二次「神々の黄昏」作戦

 レンネンカンプの自殺とヤンの出奔を同盟政府が隠ぺいする一方、ラインハルトは情報を先んじて公開し第二次「神々の黄昏ラグナロック」作戦を決行して同盟を完全に滅ぼそうとする。

 

 一方出奔したヤンと部下たち、通称「ヤン不正規隊イレギュラーズ」はエル・ファシルの独立政府に身を寄せる。ヤンたちは、以前要塞を放棄するときに残してきたプログラムを利用して、要塞砲「雷神トゥールのハンマー」を無力化してイゼルローン要塞の奪回に成功した。しかしそこに、ビュコック元帥戦死の報がもたらされる。

 

マル・アデッタ星域の会戦

 ビュコック元帥と参謀のチュン・ウー・チェンは同盟の矜持を守るために、敗北を覚悟してラインハルトの直属軍との戦いに挑んでいた。ビュコックは小惑星帯や恒星風で大艦隊の運用が難しいマル・アデッタ星域を決戦の舞台に選び善戦するが、多勢に無勢で敗北し艦隊と運命を共にする。

 

 しかし彼らは、エル・ファシル政府の前途のためにヤン艦隊のメンバーだったフィッシャー、ムライ、パトリチェフをヤンの元へと送り出していたのだった(⑦怒濤篇 完)

 

 

巨星墜つ

 腹心たちが反対する中、ラインハルトはヤンと雌雄を決するためにイゼルローン回廊に軍を進め、「回廊の戦い」が始まった。兵士と艦船の損害はもちろん、帝国軍側ではファーレンハイト、シュタインメッツの二人の上級大将が、ヤン艦隊からも艦隊運用でヤンを支えたフィッシャーが戦死する激しい戦いとなる。

 

 皇帝の発熱もあり帝国軍は一時軍を退き、和平を申し出る。交渉のために帝国軍の元へ向かうヤンだったが、その道中で地球教徒たちの襲撃に遭う。危機を察知したユリアン、シェーンコップたちが駆け付けるも間に合わず、「魔術師」と呼ばれた男はその生涯を閉じた。

 

フェザーン遷都

 好敵手を失い、ラインハルトは失意のうちにイゼルローン回廊から軍を退く。帝国は正式にフェザーンに遷都し、旧自由惑星同盟領の総督にはロイエンタールが任じられた。そしてトリューニヒトが高等参事官の地位を得てハイネセンに舞い戻る。

 

 ヤン暗殺の黒幕は、弾圧を生き延びた地球教とルビンスキーだった。彼らは帝国内務省次官のラングを抱き入れ、さらなる混乱を引き起こすべくロイエンタールを次の標的に定める。

 

 一方エル・ファシル新政府はヤンという大きな求心力を失って解散し、少なからぬ軍民がイゼルローンを去った。残った人々はユリアンを軍司令官に、フレデリカを政府主席に据えてイゼルローン共和政府、通称「八月政府」の樹立を宣言するのだった(⑧乱離篇 完)

 

新たな戦火

 ユリアンとフレデリカを中心に共和国が体制を整える一方で、皇帝ラインハルトは無柳をかこっていた。側近たちと詩の朗読会や古典バレエの鑑賞に赴き、武骨な軍人たちを辟易させる毎日。

 

 そんなある日、ラインハルトはヴェスターラントの暗殺者に襲撃される。暗殺は未遂に終わったものの、キルヒアイスの死にまつわる傷をえぐられ傷ついた皇帝は、リップシュタット戦役の頃から参謀として付き従ってきたヒルダと衝動的に一夜を共にする。

 

 一方、新帝都フェザーンでは内国安全保障局長ラングの策略で、「ロイエンタール総督に叛意あり」との流言が流れる。疑念が渦巻く中でラインハルトは旧同盟領への行幸に赴くが、惑星ウルヴァシーに逗留中襲撃を受けルッツ上級大将が命を落とす。

 

 襲撃の黒幕は地球教だったが、調査に当たったグリルパルツァーはロイエンタールを陥れようとこれを故意に隠ぺいした。

 

 叛逆の状況証拠がそろう中、かねてからラインハルトに対抗心を抱いていたロイエンタールは反乱を決意する。ミッターマイヤーが討伐軍として派遣され、帝国軍の双璧が相まみえる「新領土ノイエ・ラント戦役」がはじまった。

 

新領土戦役

 ロイエンタールは二正面作戦を避けるためにユリアンらの共和政府にイゼルローン回廊の封鎖を要求する。ユリアンは帝国の内戦に巻き込まれるのを避けるため、要求を拒絶して正規軍のメックリンガー率いる艦隊に回廊を通過させた。

 

 ランテマリオ星域で戦う反乱軍はこの知らせを聞きハイネセンへと退却する。ミッターマイヤーの追撃が迫る中、裏切ったグリルパルツァー艦隊からの砲撃を受け旗艦トリスタンが被弾し、ロイエンタールは重傷を負う。

 

 ハイネセンへ帰投した瀕死のロイエンタールは死の間際にトリューニヒトを殺害する。そして自らの子をミッターマイヤーに託すよう言い残し、この世を去った。「新領土ノイエ・ラント戦役」は終結し、ラングは過去の陰謀を暴かれて逮捕される。そしてフェザーンへ帰った皇帝はヒルダの懐妊を告げられるのだった(⑨回天篇 完)

 

世継ぎの誕生

 皇帝ラインハルトとヒルダの結婚式の最中、ハイネセンで騒乱が発生し、旧同盟領は混乱に陥る。小規模反乱勢力からの要請に応えてイゼルローン共和政府は初めて軍を動かし、ユリアンはワーレン率いる帝国軍を巧みに要塞砲「雷神トゥールのハンマー」の射程に誘い込み勝利し、軍司令官としての力量を見せた。

 

 反抗を続ける共和政府に対処するため、オーベルシュタイン軍務尚書がビッテンフェルト、ミュラー上級大将と共にハイネセンに派遣された。軍務尚書は上級大将たちと軋轢を生みつつも旧同盟の有力者たちを軒並み拘束し、彼らを人質に共和政府に降伏を勧告する。

 

 ユリアンらはこれに応えてハイネセンへ向かうが、再び首都で騒乱が発生したためイゼルローンへ帰還する。中々進まない共和政府との交渉に業を煮やし、皇帝ラインハルトは自らハイネセンに赴いた。

 

 フェザーンでは皇妃ヒルダが地球教徒の襲撃を受けるが、憲兵総監ケスラーやラインハルトの姉アンネローゼの活躍で皇妃は難を逃れる。そして襲撃の直後に皇子が誕生し、ラインハルトはキルヒアイスの名をとり、息子をジークフリートと名付けた。

 

シヴァ星域の会戦

 イゼルローン回廊では共和国軍と帝国軍の遭遇戦が全面的な衝突に発展し、帝国とイゼルローン共和国との最後の衝突となるシヴァ星域の会戦が始まった。

 

 ラインハルトの前にユリアンは一歩も引かず、戦況は硬直する。しかし持病が悪化したラインハルトが昏倒し、帝国軍に動揺が走る。

 

 ユリアンらはこの機を逃さず、皇帝を倒すために旗艦ブリュンヒルトに乗り込み白兵戦を仕掛ける。帝国軍の反撃を受けメルカッツ提督が命を落とし、ブリュンヒルト艦内でも”薔薇の騎士ローゼンリッター”連隊が次々と斃れ、シェーンコップとマシュンゴが戦死する。

 

 ユリアンは単騎となってラインハルトの居室に辿り着き、講和を成立させた。

 

大団円

 ユリアンはハイネセンを含むバーラト星域を自治領とすること、イゼルローン要塞を帝国軍に明け渡すことを病身のラインハルトと約した。民主主義の萌芽を残し、憲法制定と議会開設を促しながら帝国を民主化していくのが、ユリアンが選んだ妥協点だった。

 

 ルビンスキーは軍務尚書に逮捕され、密かに仕掛けていた爆弾を死に際に起爆させハイネセンを道連れにする。オーベルシュタイン自身も、地球教徒の最後の残党を掃討する中で命を落とす。乱世を生き残った部下たちに見守られる中、ラインハルトは生涯を終え、英雄の時代は終わりを告げたのだった(⑩落日篇 完)

 

 

おさらい銀河英雄伝説 前編

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 この記事では「銀河英雄伝説、昔読んだけどあまりストーリーとか覚えてない…」という人向けに、小説版の銀英伝のストーリーを淡々とまとめています。ネタバレありです。

アスターテ会戦

 銀河帝国のラインハルトと、自由惑星同盟のヤン・ウェンリー。二人の優れた用兵家がはじめて戦場で相まみえる「アスターテ会戦」で「銀河英雄伝説」は幕を開ける。

 

 兵力差で圧倒的に有利だった同盟軍は、ラインハルトの意表を突く作戦で全滅寸前に追い込まれる。しかし、司令官の負傷により艦隊の指揮権を譲られたヤンの活躍で、同盟軍は損害を最小限に抑えて退却を成功させた。

 

 首都ハイネセンに帰投したヤンは英雄に祭り上げられ、新設の第13艦隊の司令官として帝国と同盟をつなぐ唯一の軍事ルート、イゼルローン回廊の要衝イゼルローン要塞の攻略を命じられる。

 

イゼルローン攻略、アムリッツァ会戦

 ヤンは奇策を用いて要塞攻略に成功するが、この成功に味を占めた最高評議会は選挙戦略のために無謀な遠征を強行。ラインハルトは戦略的撤退を重ねて遠征軍を帝国領に深入りさせ、伸び切った補給線を絶って一転攻勢に転じる作戦をとる。

 

 物資不足に苦しみながら退却する同盟軍は恒星アムリッツァ近傍の戦いで遠征軍の三分の二を失う大敗北を喫する。しかし、ここでもヤンは巧みな用兵で帝国の完全勝利を阻む。

 

 アムリッツァ会戦後、母国に戻った両雄を待っていたのは銀河帝国皇帝崩御の知らせだった。ラインハルトは幼い新皇帝を擁立するリヒテンラーデ公クラウスと手を組み、ヤンはイゼルローン要塞司令官に抜擢された。

 

 一方、フェザーンラントの領主ルビンスキーは、地球の勢力を背後に着々と自由惑星同盟と銀河帝国の経済支配をすすめるのだった(①黎明編完)


リップシュタット戦役

 ラインハルトは帝国内の門閥貴族を一掃しようと試み、貴族側も名門の出のリッテンハイム候とブラウンシュヴァイク公らを中心に「リップシュタット盟約」を結びこれに対抗する。ここに帝国を二分するリップシュタット戦役が始まった。

 

 ラインハルトは帝国の内戦に付け込まれるのを防ぐため、同盟を攪乱すべく元同盟軍少将のリンチを自由惑星同盟に送り込む。はたしてクーデターが起こり同盟は分裂、両国内で激しい内戦が同時に繰り広げられる。

 

ヴェスターラントの惨劇

 貴族連合に先んじて帝国首都オーディンを占領したラインハルトらは、内輪揉めで統率を欠く貴族連合を次々と破っていく。虐げられてきた平民たちが各地で反乱を起こす中、貴族連合は見せしめにヴェスターラントに対して核攻撃を行い惑星ごと全滅させた。

 

 ラインハルトは核攻撃のあることを事前に察知していたが、参謀のオーベルシュタインの進言で、貴族連合の暴虐を示すプロパガンダとするためこれを阻止しなかった。

 

 ラインハルトの親友キルヒアイスは無辜の民を見殺しにしたラインハルトを責め、二人の間には亀裂が生じる。そしてそれが遠因となり、キルヒアイスはラインハルトを庇って命を落としてしまう。

 

ヤン艦隊、出撃

 一方同盟内部では、以前から政府の腐敗に不満を持っていた勢力がリンチに唆されて「救国軍事会議」を結成。各地での同時多発的な蜂起の後、首都ハイネセンでクーデタを起こして事実上の軍国主義体制をしく。市民の抗議集会で起こった「スタジアムの虐殺」で、反戦派の代議員ジェシカ・エドワーズも命を落とす。

 

 ヤンはイゼルローン駐留軍を率いて各地の反乱を鎮圧する。救国軍事会議が第11艦隊を差し向けるが、ヤンは艦隊が兵力を分散した隙をつきこれを撃退。ハイネセンに迫り、無敵の防衛システムとされた軍事衛星群「アルテミスの首飾り」を破壊し首都を奪回した。

 

 反乱は鎮圧されたが、「ネクタイを締めた衆愚政治」ことトリューニヒトは一連の騒動を「地球教会」に匿われて乗り切り、まんまと最高評議会議長に就任するのだった(②野望篇完)


査問会

 同盟の政治家たちはヤンの絶大な人気を恐れ、ヤンをイゼルローン要塞から召還して査問会にかける。副官のフレデリカがヤンを解放しようと奔走するが、ヤンは軟禁されたまま事実上の尋問にかけられる。

 

 一方帝国は帝国軍科学技術総監の発案で、イゼルローン要塞攻略のために新たな手段を用いる。それは、既存の要塞に推進機構を取りつけイゼルローン回廊に移動させ、「要塞を持って要塞を攻略する」という作戦だった。

 

 移動要塞来襲の報でヤンは査問会から解放されるが、イゼルローン要塞はヤンが帰還するまでの四週間、ヤン抜きで移動要塞と対峙することを余儀なくされる。

 

要塞対要塞

 ヤンの腹心たちや帝国から亡命してきた宿将メルカッツ、そしてユリアンの活躍でイゼルローン要塞は持ちこたえ、侵攻軍を返り討ちにする。追い詰められた侵攻軍は要塞ごと体当たり攻撃をしかけるが、推進装置を破壊され自滅した。

 

 要塞撃破に湧く同盟軍だったが、敗走する帝国軍を追って深入りした艦隊は救援軍を率いて駆けつけた帝国軍の双璧ミッターマイヤーとロイエンタールに壊滅させられる。

 

 再び帝国の侵攻を退けた同盟だが、その内実はアムリッツァ会戦での損害から未だ立ち直れておらず、人材と物資の不足でインフラが機能しなくなりつつあった。

 

 そして内乱を裏から操っていたフェザーンラントでは、ルビンスキーの補佐官ケッセルリンクが暗躍を続け、帝国に対して次なる謀略を実行に移そうとしていた(③雌伏篇完)


皇帝誘拐

 フェザーンラントはラインハルトの傀儡となっている銀河帝国皇帝を誘拐し、同盟内に亡命政府を樹立させようと目論む。その狙いは、ラインハルトに同盟を攻撃する口実を与えることだった。彼らの意図を汲んだラインハルトはしかし、計画に協力する条件としてフェザーン回廊の通行権を要求する。

 

 ラインハルトは皇帝誘拐を黙認し、同盟の政治家たちは皇帝の亡命を受け入れ、名ばかりの銀河帝国正統政府が成立する。ラインハルトは断固たる姿勢でこれに臨み、即座に「一億人・100万隻体制」とも言われる侵攻軍を組織する。こうしてフェザーン回廊を経由しての同盟への大々的な侵攻作戦、「神々の黄昏」作戦が動き出した。

 

「神々の黄昏」作戦(前半)

 イゼルローン要塞では、メルカッツが銀河帝国正統政府の軍司令官に指名され、ユリアンがフェザーンラント駐在武官の任を受けヤンの元を離れる。ヤンは帝国軍がフェザーン回廊を通過することを予測し、フェザーンラントに警戒を促すよう密命を与えてユリアンを送り出した。

 

 「神々の黄昏」作戦の第一段階として陽動部隊のロイエンタールがイゼルローン要塞を攻撃し、ヤンと互角の戦いを繰り広げる。その救援という触れ込みで帝都オーディンを進発した部隊がフェザーン回廊に侵攻し、フェザーンラントは帝国の手に落ちる。

 

 内紛が生じ、ルビンスキーは実子ケッセルリンクを始末して身を隠した。ユリアンはフェザーン商人を通して船を手配させて脱出を図る。そして、占領地に降り立ったラインハルトは兵士たちの「ラインハルト皇帝万歳」の声で迎えられるのだった(④策謀篇完)

 

「神々の黄昏」作戦(後半)

 宇宙暦799年が明けると共に帝国軍はフェザーン回廊を進発し、同盟領に侵攻する。ハイネセンでは祖国の危機を前にして目が覚めたアイランズ国防委員長が精力的に動き始め、イゼルローンのヤンには軍事行動における自由裁量が与えられた。

 

 ヤンはイゼルローン要塞を放棄し、「箱舟計画」の名のもとロイエンタールの攻撃をかわしながら軍民を無事に脱出させる。一方でフェザーン回廊を出た帝国軍とビュコック率いる同盟軍が衝突し、同盟軍はじりじりと追い詰められていく。しかし、間一髪で駆け付けたヤン艦隊がラインハルト軍の後背を突き、同盟軍は全滅を免れた。


バーミリオンの死闘

 両軍はひとまず矛を収め、帝国軍は惑星ウルヴァシーを当面の軍事拠点とし、同盟軍はハイネセンに帰投する。帝国の駆逐艦をのっとりフェザーンラントから脱出したユリアンも同盟軍に合流する。

 

 ヤンは劣勢を挽回するため、帝国軍が支えとするラインハルトを討ち取り、帝国軍を崩壊させようと試みる。同盟領内の補給拠点を転々としながらゲリラ攻撃を仕掛け、ワーレン、シュタインメッツ、レンネンカンプらを破ってラインハルトを前線に引きずり出すことに成功する。

 

 ヤンとラインハルトの両雄はバーミリオン星域で相まみえ、同盟軍はラインハルトを討ち取るべく最後の猛攻を仕掛ける。帝国軍の先鋒の暴走や、予想外に早いミュラー艦隊の帰投など諸々の要因で戦況が二転三転する中、同盟軍はラインハルトに肉迫し、旗艦ブリュンヒルトを射程に収める。

 

 しかしまさにその時、ハイネセンから突然の無条件停戦命令が届いた。

 

 バーミリオン会戦の直前、ラインハルトの首席秘書官ヒルダは秘密裏にハイネセンに艦隊を向かわせていた。ロイエンタールとミッターマイヤー率いる帝国軍の示威と降伏勧告を前に、トリューニヒトは降伏を決意。猛反対するアイランズやビュコックを地球教徒を使い制圧して、前線の兵士の奮戦を無視して降伏勧告を受け入れたのだ。

 

 こうしてヤン艦隊の奮戦空しく、同盟は降伏した。策を弄したヒルダ本人にも「一億人が一世紀間、努力をつづけてきずきあげてきたものを、たったひとりが一日でこわしてしまうことができる」と評されたあっけない最期だった。

 

英雄たちの会見

 政府に激しく憤る兵士たちをおさえ、ヤンは命令に従い停戦を受け入れる。しかし、捲土重来を期してメルカッツらに一艦隊を託し帝国の目をのがれ脱出させた。彼らは表向きは「戦死」とされ、隠密部隊として行動を始める。

 

 降伏が受け入れられ、帝国軍総旗艦ブリュンヒルトでヤンとラインハルトの二人が初めて顔を合わせる。ラインハルトは同盟政府のような暗愚な民主政より、優れた君主による専制政治が優れているといい、ヤンに帝国軍に加わるよう勧める。しかしヤンは、「人民を害する権利は、人民自身にしかない」と説き、かねてからの望み通り退役する意思を示した。

 

 同盟は帝国の手に落ち、ラインハルトは正式に皇帝に就任する。ヤンは軍を退役し、フレデリカと結婚して待ち望んだ年金生活を始める。ヤンの部下たちも野に下り、散り散りになる。そしてユリアンは地球教を調査するために、地球に向かうのだった(⑤風雲篇完)

 
後編はこちらから。

オタク「たち」による宇宙開拓記「われらはレギオン」デニス・E・テイラー

「名はレギオン。大勢だから」

 マルコによる福音書、第五章。イエスの前に現れた悪霊に取りつかれた男は、名を尋ねられてこう答える。

 

 我らが主人公、ボブも大勢いる。もとは1人だった。1人のSFオタクだった。そして増えた。複製人(レプリカント)となって。

 

 SFオタクのボブはある日、交通事故に遭って命を落とす。しかし、奇跡的に無傷だったボブの頭脳は、彼の遺言通りにコールドスリープによって未来に送られた。

 

 そして、未来の世界でボブは知らぬ間にAI探査機の頭脳として選出され、あれよあれよという間に不死のAI「レプリカント」として宇宙へ飛び出すことになる。

 

 目星を付けた星系に行って惑星探査を行い、資源を集めて自分自身のコピーを作ってまた別の星系へ向かって…を繰り返しながら、居住可能惑星を探すのが本来の役目のはずだった。

 

レプリカントは忙しい。

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 実際には、滅亡しかけの人類の世話を焼いたり、他国が作り出したレプリカントと戦ったり、異星文明をこっそり手助けしたり、惑星のテラフォーミングをしたり、「アザーズ」という凶悪な敵を防いだり…などなど追加の任務が続々と出てくる。

 

 ボブは自分のコピー(オリジナルと完全に同じではなく、人格は違う存在になる)と共に、おおわらわで任務にあたる。

 

 ボブたちに課せられた使命は軽いものではない。核の冬を迎えた地球から、何千万人もの人類を救いださねばならない。我儘ばっかり言う人類にブチ切れたり、他国のレプリカントとの戦いで命を落としたり、ボブたちは何度もつらい目に遭う。

 

 でもそんな状況でも、ボブたちはジョークを飛ばしあうことを忘れない。任務の暇を見つけては、趣味として人型アンドロイドを開発したり、超光速通信技術を開発したり、時には人と恋に落ちたりと充実した生活を送る。そんなボブたちを見ていると、なんだか元気が湧いてくる。

 

ドラクエ3のような楽しさ

 数が増えたボブたちは、「ボブネット」を構築する。これはボブの最初のコピーの1人、ビルが開発した超光速通信技術「SCUT」を使ったネットワーク。SCUTを使えば、25光年以内なら遅滞なく即時の通信ができる。つまり、ボブたちが拠点を築いた各星系にルーターとしてSCUTを設置することで、全てのボブたちを遅滞なく繋ぐネットワークが完成するのだ。

 

 ビルはボブたちが各星系に散らばっていったあとでSCUTを開発したので、通常の通信手段でそれぞれのボブにSCUTの設計図を送り、現地のボブが装置を組み立てることで徐々に各ボブがボブネットに組み込まれていく。

 

 こうやってボブネットが広がっていく様子が、ゲーム「ドラゴンクエスト」で例えるなら、新しい町がルーラ*1に登録されていくのを見るようですごくワクワクする。

 

分別のあるオタク

 SFオタクたるボブは、事あるごとにSFネタをぶっこんでくる。基本的に、何かに名前を付ける時は大抵SFの登場人物の名前が使われると思っていい。

 

 「スター・トレック」や「スター・ウォーズ」は言わずもがな、「DUNE/砂の惑星」、「2001年宇宙の旅」、「All you need is kill」のような名作を始め、日本語圏では馴染みが薄いSF作品のネタでもお構いなしにぶっこんでくる。

 

 元ネタが分からないと、「オタクくんさぁ…」とちょっと呆れること必定。実際私もそうなった。

 

 とはいえ、多分自分が同じ境遇に置かれたらボブと同じことをするだろうなぁ、という自覚はある。だから、まぁいいか。いずれにせよ、ボブの初代のコピー、ライナスがインディアン座イプシロン星系に到着するシーンで「量子魔術師じゃん!」と興奮してしまった自分には、ボブのSFネタを責める資格はない。

 

 それに、ボブはちゃんと現実とフィクションを区別できている。滅亡しかけの異星人「デルタ人」を発見して、彼らに干渉するかどうかをボブたちが議論するシーン。議論の中で、「スター・トレック」シリーズの、異星文明には干渉しないという原則「最優先指令」が持ち出されるが、ボブは激しく反対してこのような皮肉を返す。

 

百年後にやってきた人たちに、ぼくたちが見つけた唯一の知性を持つ種族はあなたたちが来る一世紀ちょっと前に滅んだと説明するとき、それはぼくたちがテレビドラマの架空の規則を遵守したからだと伝えたなら、その人たちはきっと納得してくれるだろうな。

 

 結局ボブたちはデルタ人を保護することを決める。いずれにせよ、このセリフ一つをとっても、ボブは作品に入れ込むあまりフィクションと現実の区別がつかなくなるようなことはない、分別をわきまえた人間だということが分かる。

 

最後に

 ボブたちは果たして人類を救うことが出来るのか。そして、行く先々の資源を食い尽くす凶悪な敵「アザーズ」との決着は、ボブの恋の行方は?盛りだくさんな内容を含んだ三部作を、是非楽しんでほしい。

 

 現在、英語圏では三部作の途中で消息を断ったルークにまつわる4作目も出ているらしいので、翻訳を楽しみに待ちたいと思う。

 

追記:4作目「驚異のシリンダー世界」が、4/5から発売されました。やったぜ。感想は下の記事からどうぞ。

 

www.bookreview-of-sheep.com

 

 

 …それにしても、「レギオン」とか「レプリカント」とくると、どうしても「ニーア レプリカント」を思い出してしまう…。

 

*1:瞬間移動魔法。いったん登録した町なら、ルーラを唱えればすぐに訪れることが出来る

「並行世界」がテーマの小説を6つ紹介

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並行世界のイメージ

 並行世界とは、私たちのいる世界から分岐して存在する一種の異世界のことです。「パラレルワールド」とか「並行宇宙」とも呼ばれます。私たちのいる世界と並行世界は基本的には同じですが、どこかが決定的に違うのだとか。

 

 この記事では「並行世界って本当にあるの?」という検証や、量子力学の多世界解釈が云々という話はさておき、並行世界がテーマの小説を6つ紹介していきたいと思います。

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