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銀河英雄伝説日記②野望篇—内戦と準備の一年

 

最終更新:2021/03/13

英伝のストーリーをざっと振り返りたい人向け。

 

記事を読む前に注意!

あらすじはネタバレ込みでがっつり書いています 。

 

前回の記事はこちら

 

 

銀河英雄伝説②野望篇 あらすじ

リップシュタット戦役

ラインハルトは銀河帝国内の門閥貴族を一掃しようと試み、貴族側も名門の出のリッテンハイム候とブラウンシュヴァイク公らを中心に「リップシュタット盟約」を結びこれに対抗する。ここに帝国を二分するリップシュタット戦役が始まった。

 

ラインハルトは帝国での内戦に付け込み自由惑星同盟が攻め込むのを防ぐため、戦線から逃亡し捕虜になっていた元同盟軍少将のリンチを送り込み、クーデターで同盟を分裂させた。結果、帝国と同盟が戦火を交えた前巻とは対照的に、本巻では両国で激しい内戦が並行して繰り広げられる。

 

ヴェスターラントの惨劇

貴族連合に先んじて帝国首都オーディンを占領したラインハルトらは、内輪揉めで統率を欠く貴族連合を次々と破っていく。ラインハルトの腹心であり、幼馴染でもあるキルヒアイスがリッテンハイム候を破り、貴族連合が劣勢になる中で虐げられてきた平民たちが各地で反乱を起こす。そのうちの一つであったヴェスターラントに対し、貴族連合は核攻撃を行い惑星ごと全滅させた。

 

ラインハルトは核攻撃のあることを事前に察知していたが、参謀のオーベルシュタインの進言により貴族連合の暴虐を示すプロパガンダとするため敢えてこれを阻止しなかった。キルヒアイスは無辜の民を見殺しにしたラインハルトを責め、二人の間には亀裂が生じる。そしてそれが遠因となり、キルヒアイスはラインハルトを庇って命を落とす。

 

ラインハルトは内戦に勝利したが、友を失ったことで冷酷な独裁者としての道を歩み始める予感。

 

ヤン艦隊、出撃

一方ヤン・ウェンリーは同盟内部で発生した内乱の鎮圧にあたっていた。リンチに唆され、かねてから政府の腐敗に不満を持っていた勢力が「救国軍事会議」を結成。各地での同時多発的な蜂起の後、首都ハイネセンでのクーデタが発生し、事実上の軍国主義体制がとられる。市民の抗議集会で起こった「スタジアムの虐殺」で、反戦論を主張していた代議員ジェシカ・エドワーズも命を落とす。

 

ヤンはイゼルローン駐留軍を率いて各地の反乱を鎮圧する。救国軍事会議が第11艦隊を差し向けるが、ヤンは艦隊が兵力を分散した隙をつきこれを撃退。首都ハイネセンに迫り、無敵の防衛システムとされた軍事衛星群「アルテミスの首飾り」を破壊し首都を奪回した。

 

「ネクタイを締めた衆愚政治」こと同盟の腐敗を象徴するトリューニヒトは一連の騒動を「地球教会」に匿われて乗り切り、まんまと最高評議会議長に就任する。ヤンはトリューニヒトに対し警戒心を新たにするのだった。

 

 

感想—準備の巻…なのか?

率直に感想を言うと、繰り返される激しい艦隊戦の描写に少々食傷気味になってしまった。兵士が数千人単位で犠牲になっていく戦闘描写は読んでいて疲れる。

 

恐らく、救国軍事会議の長がヤンの副官フレデリカの父親だったことや、キルヒアイスの死が読者にとってのスパイスになるのだろう。前者についてはちょっと衝撃だったが、残念ながら後者については...。前回の記事の最後にもちらりと書いたが、kindleのレビューで事実上のネタバレをされてしまっていたので、何というか、あまり衝撃も受けず消化不良な感じになってしまった…。

 

総じて今回は今後の展開に向けての準備の巻といったところなのだろうか。ラインハルトは帝国内でのナンバーワンとしての地位を確立し、ヤンも帝国から亡命してきたメルカッツを迎えて優秀なスタッフをそろえつつある。ヤンの被保護者のユリアンもそろそろ初陣を迎えるようで、次巻からの新しい展開が楽しみだ。

 

 

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