ひつじ図書館

本と映画の感想ブログです。SFおおめ、恋愛すくなめ。

読書リレー#12 「時をかける少女」(筒井康隆)

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「時をかける少女」あらすじ

 放課後の理科実験室に現れた謎の人影。芳山和子はその正体を突き止めようとしたが、割れた実験器具から漂うラベンダーの香りを嗅いで気を失ってしまう。目を覚ますとそこは保健室。貧血と診断されて和子は家に帰った。

 

 次の日から、和子の周りで不思議な出来事が起き始める。巻き戻っている日付、気がつくと全く別の場所にいる自分。あの日の理科実験室で何があったのか、和子は友達とともに時をかけながら謎を追う。

 

ちょっと一言

 「時をかける少女」は筒井康隆作品の中でも最も有名なものの一つです。何度も映像化されており、直近だと細田守監督によるアニメ化が有名ですね。 こうして「時をかける少女」が人気になった理由は、筒井康隆らしからぬ外連味の無さにあると思うのは私がひねくれているからでしょうか...。

 

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 「エディプスの恋人」から筒井康隆を読み始め、「七瀬ふたたび」「パプリカ」、「家族八景」、「問題外科」、「偽魔王」と筒井康隆作品を読み進めていた私にとっては、「時をかける少女」は「本当にこれ、筒井康隆作品なの?」と違和感を覚えてしまう小説でした。所謂「エログロナンセンス」な展開が微塵もなく、終わり方もハッピーエンドなので、あまりにクリーン過ぎるのではないかと当時の私は思ったものです。

 

 今思うと、「時をかける少女」はジュブナイル層向けに書かれた作品なので、内容がクリーンなのは当たり前と言えば当たり前です。私が感じた違和感の原因は、「筒井康隆=エログロナンセンス」と決めつけていた当時の私の短絡さにあったと言えます。

 

 記事を書くにあたり、いつの間にか自分は「この作家はこういう作品を書くものだ」というように作家の作風を決めつけてしまっていたな、と反省しながら読み返していました。

 

 

前回との繋がり

 「時をかける少女」と、 前回の「ひとめあなたに...」はユーミン(荒井由実or松任谷由実)で繋がっています。「ひとめあなたに...」の最初の章「由利子さんのチャイニーズスープ」は、ユーミンの「chinese soup」にインスパイアされたものです。一方、「時をかける少女」が原田知世主演で映画化された際、主題歌の「時をかける少女」を作詞・作曲したのがユーミンでした。

 

  「ひとめあなたに...」ではユーミンの楽曲が先、「時をかける少女」ではユーミンの楽曲が後、という事でユーミン繋がりで選出しました。

 

次回予告

   「時をかける少女」と同じく、「この人がこんな作品書くの!?」という意外さを覚えた作品を紹介します。

 

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