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おさらい銀河英雄伝説 後編

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 この記事では「銀河英雄伝説、昔読んだけどあまりストーリーとか覚えてない…」という人向けに、小説版の銀英伝のストーリーを淡々とまとめています。ネタバレありです。前編はこちらから。

皇帝暗殺未遂

 病身のキュンメル男爵が皇帝暗殺未遂事件を起こし、トリューニヒトの密告や残された証拠品から地球教の関与が明らかになる。帝国は地球へ討伐軍を派遣するが、ユリアン一行はそれに先んじて地球教本部への潜入を開始していた。

 

 同盟首都ハイネセンではヤン・ウェンリーが帝国軍に監視されながらも平穏な新婚生活を送っていた。一方ヤンに艦隊を託されたメルカッツは、帝国と同盟との講和条約「バーラトの和約」に基づき廃棄されようとしていた戦艦を奪うことに成功する。

 

 これをきっかけにヤンが反乱を企んでいるという噂が広まり、同盟駐在高等弁務官のレンネンカンプはヤンへの疑惑を新たにする。同盟元帥ジョアン・レベロはレンネンカンプからヤンの身柄を要求され、ヤンの身柄を拘束した。

 

地球教本部壊滅

 地球教本部では、麻薬を摂取させられたユリアン一行が禁断症状に苦しんでいた。何とか症状を克服したところに、帝国軍が乱入する。

 

 ユリアンたちは帝国軍を手引きして地球教本部壊滅に貢献するが、教団の幹部たちは信徒を犠牲に姿をくらます。そして騒動の最中にユリアンは地球教の機密情報が記された光ディスクを入手するのだった。

 

 一方ハイネセンでは、ヤンの危機にフレデリカをはじめかつての部下たちが動いた。シェーンコップ率いる"薔薇の騎士"ローゼンリッター連隊がジョアン・レベロを誘拐し、交換にレンネンカンプを拘束してヤンの身柄を解放する。

 

 レンネンカンプの命を盾にハイネセンを離れたヤンはついに同盟と袂を分かった。時を同じくして、ヤンの軍功の出発点となったエル・ファシルが分離独立を宣言するのだった(⑥飛翔篇 完)

 

第二次「神々の黄昏」作戦

 レンネンカンプの自殺とヤンの出奔を同盟政府が隠ぺいする一方、ラインハルトは情報を先んじて公開し第二次「神々の黄昏ラグナロック」作戦を決行して同盟を完全に滅ぼそうとする。

 

 一方出奔したヤンと部下たち、通称「ヤン不正規隊イレギュラーズ」はエル・ファシルの独立政府に身を寄せる。ヤンたちは、以前要塞を放棄するときに残してきたプログラムを利用して、要塞砲「雷神トゥールのハンマー」を無力化してイゼルローン要塞の奪回に成功した。しかしそこに、ビュコック元帥戦死の報がもたらされる。

 

マル・アデッタ星域の会戦

 ビュコック元帥と参謀のチュン・ウー・チェンは同盟の矜持を守るために、敗北を覚悟してラインハルトの直属軍との戦いに挑んでいた。ビュコックは小惑星帯や恒星風で大艦隊の運用が難しいマル・アデッタ星域を決戦の舞台に選び善戦するが、多勢に無勢で敗北し艦隊と運命を共にする。

 

 しかし彼らは、エル・ファシル政府の前途のためにヤン艦隊のメンバーだったフィッシャー、ムライ、パトリチェフをヤンの元へと送り出していたのだった(⑦怒濤篇 完)

 

 

巨星墜つ

 腹心たちが反対する中、ラインハルトはヤンと雌雄を決するためにイゼルローン回廊に軍を進め、「回廊の戦い」が始まった。兵士と艦船の損害はもちろん、帝国軍側ではファーレンハイト、シュタインメッツの二人の上級大将が、ヤン艦隊からも艦隊運用でヤンを支えたフィッシャーが戦死する激しい戦いとなる。

 

 皇帝の発熱もあり帝国軍は一時軍を退き、和平を申し出る。交渉のために帝国軍の元へ向かうヤンだったが、その道中で地球教徒たちの襲撃に遭う。危機を察知したユリアン、シェーンコップたちが駆け付けるも間に合わず、「魔術師」と呼ばれた男はその生涯を閉じた。

 

フェザーン遷都

 好敵手を失い、ラインハルトは失意のうちにイゼルローン回廊から軍を退く。帝国は正式にフェザーンに遷都し、旧自由惑星同盟領の総督にはロイエンタールが任じられた。そしてトリューニヒトが高等参事官の地位を得てハイネセンに舞い戻る。

 

 ヤン暗殺の黒幕は、弾圧を生き延びた地球教とルビンスキーだった。彼らは帝国内務省次官のラングを抱き入れ、さらなる混乱を引き起こすべくロイエンタールを次の標的に定める。

 

 一方エル・ファシル新政府はヤンという大きな求心力を失って解散し、少なからぬ軍民がイゼルローンを去った。残った人々はユリアンを軍司令官に、フレデリカを政府主席に据えてイゼルローン共和政府、通称「八月政府」の樹立を宣言するのだった(⑧乱離篇 完)

 

新たな戦火

 ユリアンとフレデリカを中心に共和国が体制を整える一方で、皇帝ラインハルトは無柳をかこっていた。側近たちと詩の朗読会や古典バレエの鑑賞に赴き、武骨な軍人たちを辟易させる毎日。

 

 そんなある日、ラインハルトはヴェスターラントの暗殺者に襲撃される。暗殺は未遂に終わったものの、キルヒアイスの死にまつわる傷をえぐられ傷ついた皇帝は、リップシュタット戦役の頃から参謀として付き従ってきたヒルダと衝動的に一夜を共にする。

 

 一方、新帝都フェザーンでは内国安全保障局長ラングの策略で、「ロイエンタール総督に叛意あり」との流言が流れる。疑念が渦巻く中でラインハルトは旧同盟領への行幸に赴くが、惑星ウルヴァシーに逗留中襲撃を受けルッツ上級大将が命を落とす。

 

 襲撃の黒幕は地球教だったが、調査に当たったグリルパルツァーはロイエンタールを陥れようとこれを故意に隠ぺいした。

 

 叛逆の状況証拠がそろう中、かねてからラインハルトに対抗心を抱いていたロイエンタールは反乱を決意する。ミッターマイヤーが討伐軍として派遣され、帝国軍の双璧が相まみえる「新領土ノイエ・ラント戦役」がはじまった。

 

新領土戦役

 ロイエンタールは二正面作戦を避けるためにユリアンらの共和政府にイゼルローン回廊の封鎖を要求する。ユリアンは帝国の内戦に巻き込まれるのを避けるため、要求を拒絶して正規軍のメックリンガー率いる艦隊に回廊を通過させた。

 

 ランテマリオ星域で戦う反乱軍はこの知らせを聞きハイネセンへと退却する。ミッターマイヤーの追撃が迫る中、裏切ったグリルパルツァー艦隊からの砲撃を受け旗艦トリスタンが被弾し、ロイエンタールは重傷を負う。

 

 ハイネセンへ帰投した瀕死のロイエンタールは死の間際にトリューニヒトを殺害する。そして自らの子をミッターマイヤーに託すよう言い残し、この世を去った。「新領土ノイエ・ラント戦役」は終結し、ラングは過去の陰謀を暴かれて逮捕される。そしてフェザーンへ帰った皇帝はヒルダの懐妊を告げられるのだった(⑨回天篇 完)

 

世継ぎの誕生

 皇帝ラインハルトとヒルダの結婚式の最中、ハイネセンで騒乱が発生し、旧同盟領は混乱に陥る。小規模反乱勢力からの要請に応えてイゼルローン共和政府は初めて軍を動かし、ユリアンはワーレン率いる帝国軍を巧みに要塞砲「雷神トゥールのハンマー」の射程に誘い込み勝利し、軍司令官としての力量を見せた。

 

 反抗を続ける共和政府に対処するため、オーベルシュタイン軍務尚書がビッテンフェルト、ミュラー上級大将と共にハイネセンに派遣された。軍務尚書は上級大将たちと軋轢を生みつつも旧同盟の有力者たちを軒並み拘束し、彼らを人質に共和政府に降伏を勧告する。

 

 ユリアンらはこれに応えてハイネセンへ向かうが、再び首都で騒乱が発生したためイゼルローンへ帰還する。中々進まない共和政府との交渉に業を煮やし、皇帝ラインハルトは自らハイネセンに赴いた。

 

 フェザーンでは皇妃ヒルダが地球教徒の襲撃を受けるが、憲兵総監ケスラーやラインハルトの姉アンネローゼの活躍で皇妃は難を逃れる。そして襲撃の直後に皇子が誕生し、ラインハルトはキルヒアイスの名をとり、息子をジークフリートと名付けた。

 

シヴァ星域の会戦

 イゼルローン回廊では共和国軍と帝国軍の遭遇戦が全面的な衝突に発展し、帝国とイゼルローン共和国との最後の衝突となるシヴァ星域の会戦が始まった。

 

 ラインハルトの前にユリアンは一歩も引かず、戦況は硬直する。しかし持病が悪化したラインハルトが昏倒し、帝国軍に動揺が走る。

 

 ユリアンらはこの機を逃さず、皇帝を倒すために旗艦ブリュンヒルトに乗り込み白兵戦を仕掛ける。帝国軍の反撃を受けメルカッツ提督が命を落とし、ブリュンヒルト艦内でも”薔薇の騎士ローゼンリッター”連隊が次々と斃れ、シェーンコップとマシュンゴが戦死する。

 

 ユリアンは単騎となってラインハルトの居室に辿り着き、講和を成立させた。

 

大団円

 ユリアンはハイネセンを含むバーラト星域を自治領とすること、イゼルローン要塞を帝国軍に明け渡すことを病身のラインハルトと約した。民主主義の萌芽を残し、憲法制定と議会開設を促しながら帝国を民主化していくのが、ユリアンが選んだ妥協点だった。

 

 ルビンスキーは軍務尚書に逮捕され、密かに仕掛けていた爆弾を死に際に起爆させハイネセンを道連れにする。オーベルシュタイン自身も、地球教徒の最後の残党を掃討する中で命を落とす。乱世を生き残った部下たちに見守られる中、ラインハルトは生涯を終え、英雄の時代は終わりを告げたのだった(⑩落日篇 完)